くろいひと

カツベン!のくろいひとのレビュー・感想・評価

カツベン!(2019年製作の映画)
2.6

そのコンセプトも筋立てもきわめて面白いものでありながら、脚本も演出も演技もなんともいえない雑なしあがりで閉口する。
まったく時代を無視した設定や衣装にリアリティがないのはご愛嬌、肝心の弁士の語りもその役割もお粗末。
なによりここにはドラマがない。
また、あまりにも有名なイタリア映画のパロディでもあるクライマックスの趣向が、なぜこれほど中身のない結果に終わったのかとアイディアのなさに愕然とする。

その総崩れのなかにあって、成田凌のかざらない演技、よい意味で型にはまった社長令嬢を好演した井上真央は印象にのこる。
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