Yuki

来るのYukiのレビュー・感想・評価

来る(2018年製作の映画)
4.1
多分の視聴者の半分が訳わからんってなる。
何たって正体見せずに終わるんだから。

でも考えてみると、
そもそも「アレ」は心の闇を狙って来るのだから、
人によって見えるものの正体も、
出てきた目的も何もかも違うよなと理解できる。

笑いと怖さ。
嘘と本音。
明と暗。
人間と化物。

こういった表裏一体全ての要素ぶち込んで、
ごちゃ混ぜにした絵の具で「アレ」を描き、
「君はどう見える?」と観客に全ての答えを委ねる。
そんなロールシャッハテスト受けてるような新感覚映画。

まさに日本版『コクソン』といった感じ。
ただ似ているだけで全く違う。

『コクソン』は「アレ」が来ることによって生まれる人の闇。
対して『来る』は人の闇によって生まれる「アレ」。
スタートとゴールが逆。
だからこそ「○○の方が面白かった」なんて評価は出来ない。
似てるけれども全くの別物として観るべき作品。
強いて言うならどちらも良い。面白い。
Yuki

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