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あの日のオルガンのkotaのレビュー・感想・評価

あの日のオルガン(2019年製作の映画)
5.0
大きな波に吞み込まれるなかで、
それぞれのいろんな思いが交錯した。

日1日と可愛くなるばかりの我が子を、
毎日抱きしめても飽き足りないほどの我が子を、
それでも手放さなくてはならない心境はどれほどのものか。

同時に、信じて託せる保育士たちがいることが、
どれだけ有難く心強く救われたことか。

再開とお別れが、どれほど身を切るものだったか。
親と子の気持ちを思わずにはいられない。

「こどもたちのため」を考え、前例のない疎開保育を実行した保育士たち。
戦禍の中で、肉親や親しい人の生死を目の当たりにしながら、
人としての葛藤も、保育士としての葛藤も抱えながら、
それでも自分たちが「こどもたちのため」に在ることを刻み続け、
ぶつかりあい、分かち合い、寄り添い合いして、
「文化的」であることにこだわって、日々を生き抜いていく姿。

何度も涙におそわれた。
改めて保育の大切さ、有難さを思わずにいられない。
そして、
こどもたちに決してこんな時代を生きさせてはいけないと、思わずにいられない。
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