阪本監督の作品を観るのは初めて。三重の自然豊かな景色であったり、色の質感も洗練されていて好みだった。
特に深夜の海辺や終盤にかけての晴れ間の中での俄雨のシーンは、個人的に凄く好みだった。（この映画、引きの映像がとても綺麗）
役者陣も、配役がはまっていた。
主演の吾郎さんは、自分的には始めから最後まで全編通して、格好は野暮ったい姿だが、隠しきれない王子様感がもれていた。特に、漁港の風景と彼一人が映る場面は、風景よりも存在感が圧倒的に勝っていて、やっぱスターだ…と観賞後、一緒に観に行った知人とその話題で盛り上がった。
隠しきれない品の良さと滑舌の良さが若干気になったが、これまでにない（終盤の展開も、前の事務所のままなら出来なかったのでは?）役柄への挑戦という意味では、非常に意義深い作品だと思う。
特に熱心なファンではないが、大画面で観ると改めて格好良いな〜、と素直に思った。イケメン俳優とは、また違うアイドルの方独特の存在感が際立っていた。
長谷川さんは、特にアクションシーンの身のこなしと表情が印象的。殴られ方が綺麗な俳優さんが好きなので、単純に良かった。
脇を固める、池脇さんと渋川さんが普通さを画面から引き出していた。この二人の配役によって、格好良すぎ・綺麗すぎ感が否めない、吾郎さんと長谷川さんの印象が馴染んでいた。
全体的に、大袈裟じゃない押しつけがましくない雰囲気で、良かった。
