コマミー

芳華-Youth-のコマミーのレビュー・感想・評価

芳華-Youth-(2017年製作の映画)
4.1
【輝かしき時代に生きる】

※今日は見逃した作品を観に行きました。今回は、"激動の中国"を描いた作品が近年多い、[フォン・シャオガン]監督の話題作を鑑賞いたしました。
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フォン・シャオガン監督と言えば、近年は唐山の大地震を描いた「唐山大地震」なんかが有名だろう。何かと"激動の中国"いわゆる毛沢東率いる[中国共産党時代]の頃の中国を描いた作品が多い。
そんなシャオガン監督が次に描いたのは、なんと[共産党の内部]に関する事であった。
とは言っても、そんなに重苦しい内部ではなく、[きらびやかな内部]を描いている。それは、[文工団]についてだ。

そもそも文工団とは、「文芸工作員」の略称であり、音楽や舞踏などを通じて、軍を[鼓舞]する人たちだ。そんな文工団に所属する男女の"記録"のような作品が本作なのだ。記録と言うのは、その内部の[恋愛事情]についてが多く語られている。
主人公は[シャピン]という年頃の少女だが、出だしから他の面子と馴染めずにいる。そんな彼女の唯一の支えが、模範兵の[リウ・フォン]である。この二人の恋愛事情を中心に物語が進んでいくのだが、ただ上手くいくだけの物語ではなく、[動乱]に合わせて二人の関係は次第に揺れていくのである。

時代に[制限]されながらも、その人についていたい…こんな時代だからこそ、"輝いていたい"…、そんな若者たちの[輝かしい時代]が、この作品の中で、鮮明に描かれていたのだ。


それは、日本人である我々でも"忘れかけている記憶"なのではないかと、私は思いました……。
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