『戦友たちと青春時代に咲かせた初恋と鮮血で染めた芳しき華』
文革時代の軍の歌劇団を舞台にした青春ラブストーリー。17歳で文芸工作団に入団するも周囲と馴染めずにいたシャオピン。そんな彼女の心の支えは模範兵リウ・フォンだった。しかし、ある事件をきっかけに二人の運命は狂い出す。
ネタバレ感想★★★★★
シャオピンは恵まれない家庭環境からやっと逃れて文芸工作団に入るがここでも虐めに遭うのが悲しい。リウ・フォンは教科書のような存在で非の打ち所がないような頼もしい好青年。女性陣のハートを鷲掴みにしそうな勢いだ。
しかしリウ・フォンが勇気を振り絞り告白をしてフラれるシーンは胸が張り裂けそうになる。こんなに良い男でも好きになる女性を見誤るのかと思った。それが原因で戦争の最前線に行くことになる。そこでも腐らずに司令塔となり命を投げ出す勇気は尊敬に値する。
この映画は青春時代の初恋が交錯しつつも後半に戦争の悲惨さをストレートに描写しているので現実の落差を感じた。戦後の人間関係の変化がなぜか悲しさを感じる映画だった。
ラストのシャオピンを右手で抱き寄せるシーンは心に余韻を残す。