わかめ

芳華-Youth-のわかめのネタバレレビュー・内容・結末

芳華-Youth-(2017年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

人間の本質的な普遍性を描くにはあまりにも横暴で、あまりにも不躾な映画。この映画には人間個人の人生に対する愛を全く感じない。


戦争によって犠牲にされた彼ら/彼女らの青春を美談的にまとめあげていて恐ろしい。ひどい。英雄思想これだから嫌いだ。とにかく最低。戦争のせいであんな大味の青春やらされてかわいそう。

戦争の残酷な描写は本当に苦しい。が、そんな傷を負った我々は仲間の愛を知り人一倍強いですみたいなニュアンスに収められていてめちゃくちゃ怖い。

「過酷な状況でもむずがゆい青春はあるよね、人間の心や美しさは何にも侵されないぞ!」みたいな雰囲気漂わせてますが、ねーよ、戦争によって全部奪われんだよ、人間が人間でなくなるんだよ、ひどい話だ。心を踏みにじられた気分。PTSDも、失った片腕も、“美しき哀れみ”の対象として扱われていてなんなんだこの映画。filmarksに0点評価があればいいのに。仕様変更を求めます。(せめてもの反面教師として1点つけました。)

歳をとると多くの仲間が嫌味っぽくなったが、若い頃辛い境遇にあった2人はとても穏やかに歳をかさね…みたいな締め方も気持ち悪い。勲章みたいにぶら下げんな。失礼すぎ。
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