えりみ

東京ノワールのえりみのレビュー・感想・評価

東京ノワール(2017年製作の映画)
3.3
監督も役者も知らんけど、ポスターが格好良かったので。
しかもタイトルが、東京でノワール😍
「竜ニ」から35年、新たなる傑作誕生。ってコピーにも煽られた。
2年前の「ケンとカズ」を観た時と同じ気持ちが味わえるかも、と劇場へ。
ハードル上げ過ぎた🤥
レイトショー割引無し&ネット予約無し、混雑状況分からず上映1時間前に劇場へ行き整理券付き当日券購入、折しも新宿は神宮花火大会で着崩れた浴衣美人🤤がそこかしこに。外でナンパしてた方が(職質されそう)良かったかも等々、普段各種割引を駆使して観に行く為普段より時間も金も遣ったせいでガッカリ感大。
上映後トークショーは日替わりらしく、伊藤俊也監督とヤマシタ マサ監督、出演者の井上幸太郎さんと日下部一郎さん。
伊藤俊也監督は「時制をうまく操っている」等、とにかく絶賛。前作の「狂犬」も良かったとのこと(未見)。
ヤマシタ マサ監督が「次は甘酸っぱい青春ネタをやりたい」って冗談ぽく話していたが個人的には大賛成。本作にはヤクザの子に生まれた苦悩を描くネタがあり、このパートだけは良かったから。
主人公の息子を演じる日下部一郎(上映後のトークが初々しいかったw)と相棒役の鈴木研(アップになった時の髭剃り跡だけはメイクで消して欲しかったw)、同じくヤクザの娘役の馬場莉乃(アイドルっぽい目ぇぱっちりしたコ、お父さん役の俳優が濃い顔してたんで親子感バッチリ)とみなエエ感じ。
1シーンしかなかったけど、亜矢乃っていう女優さんもなかなかスタイル良さげ。
PG12なのはエロがあるわけではなく、高校生が万引きするからかプッシャーの真似事するせいだと思われる(エンコ詰めが問題なのかも)。


以下、不満点。
一番見たかったヤクザパートの細部が薄っぺらいというかテキトーなのが気になる。ガンエフェクトはしっかりして見えたんやけどなぁ。
キツいコントラストの映像はなんか暑そう。でも皆上着着てるし季節いつなんか分からん。フィルム・ノワールってこういうもんなの??
新宿西口からスタートしたのはええけどいつ間にか横浜へ。は?
銃器の密輸は横浜税関の専売特許デスカ?あぶない刑事でもあるまいし。
トーキョーノワールちゃうんかいっ
東京の川見ながら南の島に思いをはせるのはかまへんけど、屋形船が映ってるてことはそこは隅田川か?東東京まで散歩に行くの?ヒマなの?
金本組のシマは一体ドコナンデスカー。広域暴力団ってそういう意味じゃないでしょー。
事務所もドアの内鍵がゴツいのだけがそれっぽいだけで、後は無機質といえば聞こえはいいが見事に何にもない。暴対法のせいなの?これが今のリアルなの?本職が見たら怒ってこない?
闇金で十分シノギ上げてるヤリ手の組の若頭(主人公)っていう設定やのに1人行動。1年前でもついてる手下1人でしょ、彼もそれなりの役職っぽいし。服もなぁ、もうちょっとなんとかならんかな。
20年もやってきたヤクザというより、長年の潜入捜査に疲れた警察官にしか見えない。結局誰も刺青みせへんかったしね。
「日本で一番悪い奴ら」でも描かれたSの話とか、山口組3分裂の話をチラッとするのは結構やけど、
「他人の首にぶらさがって生きる」事しか考えない奴ばっかりのヤクザ稼業に見切りをつける鳴海の悲哀、もしくは舎弟との繋がりにもっとフォーカスして欲しかった。ドストエフスキーの名言を引き合いに出すのがスタイリッシュってこと?
まさか、ラストシーンの三日月を「ノ」に見立てるのがスタイリッシュって云うんやったらワシ小指噛み千切って飲み込むで!
「竜二」の名前を引き合いに出すのもおこがましい気がするし、タイトルも名前負けしてると思う。組、警察、親子とネタは盛りだくさんなので「とんぼ」みたいに連続ドラマで作り直せば面白くなりそう。
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