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ここは退屈迎えに来てのaのレビュー・感想・評価

ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)
4.4
みんな、誰だって、何者かになりたいのだ。
高校生の世界はとても狭い。高校を出て、大学に行って、もしくは就職したら、そんな狭い世界が全てだった自分に辟易する。誰だってそうだ。椎名のように狭い世界の中心にいた人だって、それに憧れを抱く私だって、いつまでも中心に囚われているあたしだって、せめて心に棲みついていたい新保くんだって。
何者かになりたいのに、どうしていいかわからない。この退屈な田舎を出てみたら何か変わるんじゃないか。何か分からないけど、何かが。

映画はタイミングだな、とつくづく。一歩も都会から出たことがないわたしだって、この映画の登場人物と同じようなことを思っている。都会にいたって田舎にいたって退屈なものは退屈だ。きっとそれは街のせいじゃなくて。わたしだって、高層ビルが立ち並ぶ街の中心から、ここは退屈迎えに来て と叫びたい。きっとあと数年もしたら、こんなことを叫びたかったことすら忘れてしまうだろう。


ドラマ版火花とか、勝手にふるえてろとか、寝ても覚めてもとか観た時おんなじような気持ちになったなあ。全部渡辺大知くん出てるやーん!基本的に長回しでわりと単調なので好みが分かれそうな撮り方ですが。
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