ここは退屈迎えに来ての四方のレビュー・感想・評価

寄らないカメラ。長回し。車移動。地元と東京。地方都市で生活する人々を傍観しているような気分になる。でもどこか他人事とは思えない当事者のような気分でもある。フジファブリックの主題歌が流れて、なるほどこの映画は僕ら(大都市に住んだことのない大半の日本人)の物語だったんだと知る。ワンカットの中で違う時代のパートがシームレスに転換されるような演出も良かった。ドラマチックな物語ではない。しかしその「何もなさ」に魅了された。なんでもないようなシーンでぽろぽろと涙が出てきた。