たく

ラスト・ムービースターのたくのレビュー・感想・評価

ラスト・ムービースター(2017年製作の映画)
3.8
頑固老人が自己の晩年を受け入れていく話がこないだ観た「ラッキー」に重なって、ラストで観客に向けて笑顔を贈るところまで同じだった。バート・レイノルズの遺作ということで、ロバート・レッドフォード引退作の「さらば愛しきアウトロー」も思い出すね。

かつてのスーパースターがナッシュビルで開催される映画祭に招かれてしぶしぶ参加したら、権威ある映画祭ではなく低予算のプライベートな集りと知って機嫌を損ねるハラハラ展開。ヴィックの専属運転手となるリルとのデコボココンビっぷりが良くて、最初互いに興味がなかった二人が喧嘩しながら心を開いていくのが自然だったね。ヴィックが最初の妻にプロポーズした時のことを話すときに彼を真剣な目で見つめるリルにはジーンときた。

「トランザム7000」など若きバート・レイノルズの昔の作品に現在の自分が登場する合成シーンでちゃんと会話が成立してるのがすごかった。本作はフィクションだけど、バート・レイノルズ本人を思わせる話になってる。
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