praline

クリシャのpralineのレビュー・感想・評価

クリシャ(2015年製作の映画)
3.6
これを観ると、ICANをもうちょっと見直さないといけないかもという気持ちにさせられた。
クリシャに寄り添って観られる人は凄いな。これだけ彼女視点の物語でありつつも、僕はその端々で彼女が横目で見ていた親族の「あの」目線で見てしまう。
クリシャは努力をしたのかもしれないが、それで許されるようなことじゃない事件がかつてあったのかもしれない。
それでも「家族だから」「親族だから」許し、受け入れなくてはいけないというのは如何なのだろうか?
他人なら一度の非礼で縁を切られることもあるというのに、血の繋がりは厄介だ、呪いだと僕は思う。

けれどシュルツ監督は、かつての自分の叔母(ニカ)を思い、理解しようと(あるいはセルフセラピーか)、これまた実母ともう1人の叔母とともにこの作品を撮ったと思うと深い。
ニカのことを理解したかったのだろうか。それでも許そうとしたのだろうか。あるいは、許せない思いを味わわせたくて撮ったのだろうか。
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