『継承されてしまった最悪の『何か』』
非常に難解な作品であるが、丁寧に観ていくと物語の序盤からかなり伏線が張り巡らされていることに気がつく。これらの伏線を理解し、物語を追っていくと、凄まじく強大な『何か』の気配を感じる筈である。
『得体の知れない『何か』に支配されている。何かに洗脳されているのではないか?』
このような漠然とした恐怖感や違和感を覚えた方で有れば、その感覚は正しいように思う。少なくとも、この感覚を持っていないと今作は楽しめないと思われる。
始めから狂信者の計画通りに事は進み、解放された『何か』が様々な超常現象を引き起こしていく。ガラスに反射した登場人物の顔が、笑みを浮かべるシーンがその象徴として感じられた。
かくして、邪教徒の信仰は平凡な家族を蝕み、遂には『ペイモン』を復活に導くのであった....