しょうの

ヘレディタリー/継承のしょうののレビュー・感想・評価

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
3.9
『ライトハウス』に続きA24作品を鑑賞。

前半はどちらかというと邦画に近い心にねっとりと絡みつく恐怖に包まれ、終盤ではどこか清々しさすら覚えるような不思議な恐怖体験をすることになった。

『ライトハウス』の時もそうだったように、神話の一端を垣間見たような気持になるんだけど『ミッドサマー』もそういう感じなのだろうか。A24作品の特徴なのかね。

自分の思いのままに作り上げるミニチュアにズームするところから始まり、離れた画角の場面が多いので、観客に感情移入させることなくあくまで傍観者であるという立ち位置を強制されられていたのではないだろうか。そして、ラストシーンである人物のドアップになるがその時にこの映画の本当の目的というか、誰がための映画だったのかわかるのだろう。
ネタバレになるのであまり言えないがラストに登場する人物たちこそ神々しさを感じた観客と同じであり、しかしながら、それすらも引いた視点で見せる何重にも重なった突き放しも個人的には好きである。
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