ももすけ

ヘレディタリー/継承のももすけのネタバレレビュー・内容・結末

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

オカルトだった。すんごいよくできたオカルト。

代々の精神疾患が遺伝するのではと気にしている、と母が告白するシーンが序盤にあって、これがタイトルとあわせていい感じにミスリードしてくれる。

だから、そういうギリギリした精神にくるやつかと思って見てた。信じ込んでた。
その設定でいくと、一番怖かったのは、妹を死なせてしまった兄の罪悪感に苛まれる精神状態のはずだったんだけど、すぐに社会復帰してて、ある意味ケロッとして見えて、アレ?ってなった。そういう話じゃ全然なかった笑

途中でコックリさんとかやり始めて、ん?と思ってたら、母が亡き母(祖母)の遺品から笑える証拠物件わんさと見つけて、あのあたりのカタストロフィ感はすごかった。「さあバレた!どうくる〜?」ってワクワクした。

でもね、なんか私としては、「ミッドサマー」にも感じたんだけど、解明されすぎ、整いすぎ感があって、「なるほどわかりました」って納得して終わっちゃう。グロいけど怖さはない。
怖いって「わからない」ことだと思ってる。「こうかもしれない。でも…」の…の部分が怖さなんだと。

徹底して、美しいものを一切出さなかったこの作品よりは、よくできた「美しい世界」だったミッドサマーの方が好みだったかな。
私の心のオカルト・ホラー作品は「オーメン」「サスペリア」なんだよな。そして最高に怖いのは「キュア」だし。もう一度見てみようかな。

あ!あと、どなたかも書いてたけど、エンドロールの文字つなぎは、「継承」を表していて面白かった!
ももすけ

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