福丸

ヘレディタリー/継承の福丸のネタバレレビュー・内容・結末

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

長編初監督なのに確かな演出手腕でしっかりクオリティ高いホラーになってるのが素晴らしい!

序盤から妹の顔が怖かったり死体を前にチョコ食べたり、鳩の首切ったりして何かしでかしそうな感凄くてじんわりした緊張感が漂ってきて恐怖を少しずつ呼び起こしていってるのがよく出来てる。

その後もドキっとするようなカメラワーク(車フォローカメラからクッと電信柱で止まってマークが書いてあるとか)もありつつ、事故して妹の首が飛ぶ衝撃のシーンから一家がどんどん呪われてく。妹の生首映像は衝撃的だった。(アリ)

そこから長男が取り憑かれたり、起きたら妹が立ってて母さんに首引っ張られたり、母さんが事故現場のミニチュア作ってたり、妹のコンッていう音聞こえたり、妹が手帳に書いてる絵を見て兄を狙ってるのが分かったり少しゾっとする気持ち悪い、怖い描写が定期的に訪れるから恐怖感は下がらず少しずつ盛り上がっていく。

そして降霊術を教えてきたおばさんの家に長男の写真が祀られてて「何事!?」ってなって、死んだお婆ちゃんとおばさんが交流があった事が発覚して「これはお婆ちゃんが仕組んだ壮大な悪魔おろしの計画をしている!」となる。それに母が対抗しようとして本を燃やすも逆効果で父が死亡。そこで正気を失った母は乗っ取られる。

長男が起きてリビングに来た時にカメラの奥で壁に張り付いてるが見えて「後ろ!後ろ!」からの振り返って誰もいなくてさらに振り返ったら追いかけられる恐怖大爆発シーン。その後屋根裏部屋に逃げ込むもドンドンなり続けて「屋根高いのにどうやって?」と思っているとまさかの天井張り付き頭ドンドンw
そして母が突然屋根裏部屋に移動してきて、空中に浮きながら自分の首を糸のこで切るという気持ち悪い描写からの裸の人間達が追いかける恐怖感大爆発。そして悪魔が降臨したら首無し拝みと裸の崇拝者達の気色悪さからのペイモン王誕生とともに祝福感ある音楽が流れるど変態演出でエンドロール。

びっくり演出もあるんだけど、びっくり演出に頼ってるわけではなく恐怖感をじんわり出すところから次第に充満させていって、観客の気持ちを少しずつゆっくりゆっくり高めていって最後に大爆発させるのが上手だった。

あと終盤に全貌がわかって主人公達が危機を回避しようと抗うところが応援できて、それでダメだったからより悲劇感あってホラーとしては良かった。

あと何かやばいものを見た時にそれを映す前に長尺で驚いてる顔を見せる演出も「その先に何があるんだ!」って気持ちを昂られて良かった
福丸

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