しょうや

ヘレディタリー/継承のしょうやのレビュー・感想・評価

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
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再鑑賞

全てが最高

カメラワークに編集、美術に音楽、全てに誠実
かつ的確にセンスフル
繰り返し観ないと拾えない伏線
違和感や不穏感への追究心と美学が素晴らしい

先が予想できないストーリー、すぐに肝心のものを映さないカメラ、音で脅かさず寧ろジリジリと不安を煽りそして荘厳さを添える音楽。ホラー映画に可能な手法はだし尽くされたと言われる現代で、「ゲット・アウト」のようなプラスワンのアイデアありきでなく、シンプルに観客の恐怖心と向き合うことで作られた、王道中の王道ホラー。

非常に淡々と丹念に丁寧に積み重ねてゆくさまが本当ツボで最高だった

映画館で初観賞時に比べて、展開は分かってるし怖くなかったけども、次作「ミッドサマー」も絶対映画館で観る
「ミッドサマー」が気になってる方は必ず「へレディタリー」も観てほしい



(追記
映画っていいよ。どんなに最悪な結末が待っていたって、2時間経ったら強制的に終わるんだから。あるいは登場人物は2時間を待たずに死ぬこともある。でも現実はトラウマやメンタルヘルスを2時間で終わらせてくれない。ぼくらは数十年間、1秒1秒噛み締めるように、悪夢みたいな人生でも死ぬまで向き合わねばならない、というホラー)
しょうや

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