太平洋戦争前夜の上海租界。そして日本軍進駐。
南京派と重慶派、さらにはイギリス・フランスと日本が絡み合うスパイサスペンス。
オダギリジョーは頼りなく、中島歩は凛々しく、複数の顔を演じるコン・リーはカッコ良く、後半のガンアクションは見どころでロウ・イエ監督の世界観に引き込まれる。
劇中劇と劇が重なり合う構成は観客の脳を刺激し、
舞台での音楽、舞台、現実、そしてエンドの繋がりがキレイにまとめられていてお見事。
コン・リーは何故ヤマザクラを正しく伝えなかったのかは読み取り切れなかったため、この映画の元になった2つの小説は読んでみたいところ。(伝えていたら歴史が変わってしまうからか?)
製作2019年で検閲?!と思ったらコロナで公開が遅れたそうです。
舞台となる建物は実在するホテルと劇場。(上海旅行したことある人ならホテルは有名)
歴史的に日本がもっと悪者に描かれていてもおかしくないですが、そこに焦点は当たっておらず愛と虚栄の物語。