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サタデー・フィクションのDWのレビュー・感想・評価

サタデー・フィクション(2019年製作の映画)
4.5
■コン・リーの全てのカットが美しいロウ・イエ監督の最新作。
日中戦争のさなか、魔都上海を舞台にしたスパイたちの暗躍戦です。

いろんな思惑が交差、多重衝突。日本、英仏、中国(一枚岩ではなく重慶サイド、南京サイドと様々)。これに劇中劇というか、コン・リー主演の劇団での台詞がキーポイントとして重なります。

ため息が出るほどの映像なのでもう何も言うことが無いのですが…
個人的には租界の中で狂犬のように拳銃を撃ちまくる中島歩さん、
そして、重慶サイドのスパイを演じたホァン・シャンリーさんに拍手です。この女性の心情を想像しながら観ると、いっそう深みが増す気がします。

※観賞後にオダギリジョーさんのインタビューを読んだのですが、始め中島歩さんの「梶原」は存在しなかったそうです。

「中島歩さんが演じた梶原の役の要素は、最初、古谷のなかに入っていたものでした。これでは古谷の人物像が分散され、むしろ弱まってしまうのではないかと話し合った結果、梶原の役が新しく生まれたんです」(GQ JAPANより)

凄い‼️
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