SHOKO

パッドマン 5億人の女性を救った男のSHOKOのレビュー・感想・評価

4.2
生理用品の開発と普及で既成概念をぶち破り、国と奥さんを変えた男の実話。

観て良かった!性別も年齢も国籍も問わず、全方位にオススメしたい作品。

イノベーションって「なんで?」を追求し尽くした人だけが起こすものなんだと実感しました。

初志貫徹という、簡単そうで実はかなりハードルの高い事を成し遂げた凄さは誰が観ても感動できるのでは。
富や名声にとらわれず、映画冒頭の志が最後まで同じである事が本当に素晴らしい。

日本でも割とタブー扱いされる生理、最近では生理ちゃんのヒット等によって少し認知された感はあれど、普及にはまだまだ。
そして本作の舞台であるインドは比にならない程扱いが酷い。2000年あたりのお話らしいけど、江戸時代…?ってレベルでびっくりしました。

生理を布で処理して感染!?病気!?中には死ぬ人もいる!!?どんな状況やねん!!!とドン引き。世界にはまだまだ知らない事がたくさんあるなと痛感します。

生理は穢らわしく、男子禁制が定着。
初潮が来た女の子を町の女総出でお祝いするシーンを見ると、女性だけのものだとよく理解できます。

ここになんの迷いもなく、なぜ?どうして?で突っ込んでいく主人公ラクシュミ。
やることなす事とにかくやべー奴だし、根付いている習慣が強すぎて前半の打開策の無さに絶望しかけたけど、ハッピーエンドで良かった。

周囲からのあたおか狂人扱い、家族との別離に怯まず何度でも立ち上がる姿はまさにヒーロー。
バットマン、スーパーマン、パッドマンと並べてもいい。本当に。

ものづくり的な開発力の凄さもさる事ながら(トライ&エラーの精神に感服!)、普及方法で女性の社会進出まで改革した功績は計り知れない。
解決した事の大きさをどっしり感じ、大感動で幕を閉じました。

妻を救いたい!という純粋な男の気持ちにグッときます。願わくば、世の全夫にこうあって欲しいな。笑

全体にやや冗長な雰囲気はあるけど、ラクシュミに寄り添って、一緒に開発する気持ちで楽しんで欲しい!

それと、国連での英語スピーチシーンがすごく良かった。気持ちを伝えるのに単語や文法の知識はいらない!日本人が学ぶべき姿勢が見れる名シーンだと思います。
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