れちゃん

パッドマン 5億人の女性を救った男のれちゃんのレビュー・感想・評価

4.0
なかなかすごい映画だった…
レビュー長め。観てよかった。

「生理用ナプキンが高くて買えないこと」
が悩みなんじゃなくて、「貧困が原因で知識不足もあって生理の5日間は穢れの期間として当然のことだと男も女も思い込んでいること」っていう根深い問題だなぁと感じた。
今のコロナに対する考え方に近い気もする。(一緒にするなという意見がある方、ごめんなさい)
未知の恐怖、身勝手な行動によって感染したらみんなに吊し上げられる、本当にそんなに怖くて考えるべきなんだろうか?と少し思う部分。


ラクシュミが本当に救われなくて、途中まで理解しない周りの人達に怒りがわいてきたくらい😂笑
誰かのために何かを作ったら、感想は聞きたいしレビューは欲しい。わかるよ、ラクシュミ 笑
わたしはカイゼン大好き人間なので、きっと一生懸命レビューしただろうなぁ。笑

ただ、ガヤトリ一人を責めることはできない。ただ彼女は、突然生理用ナプキンに目覚めた夫に困惑し、恥ずかしいことだとずっと教えられてきたことについて夫がズケズケと言及してくることに羞恥し、さらに周りの人たちに「おかしくなったラクシュミの妻」として見られることにも耐えきれず、かなりかわいそうな役回りではあった。

わたしが印象的だったのは、自分で実験してみたシーン。ルンルン自転車に乗っていたら、気がついたら股間が血塗れ!ラクシュミの焦りと恥ずかしさが画面越しに伝わってきた。自分のベッドならいざ知らず、外でソファや着ている服を汚した経験、そしてそのときに感じた恥ずかしさ、月経がある女性なら誰しも一度は感じたことがあるはず。動物の血だとわかっていても、これが映画の中の話だとしても、現実の感覚と本当に近しい感じがした。

作る人は作ることに一生懸命で不器用、売る人はスマイルと伝える力をもって「パリー 」を届ける。全部を自分でやらなくてもよくて、得意なことは得意な人に任せるのが一番、というのも共感できるポイントだった。

2001年でこれって、インド遅れてる〜。こんなに生理について忌み嫌わなくてもいいのに…と思う反面。
最先端だと「月経カップ」というものがあります。シリコンのカップ状のものをセットして、経血を受け止める。ゴミは出ないしちゃんと洗えば清潔に使い続けられるものです。それを今の日本でおじさんが近所の小学生に夜中に渡していたら?日本に月経カップおじさんがいたら?あやしい!!!!そんな感覚になるんじゃないだろうか。血を受け止めるためとは言え、膣に物を入れるなんて。と。

生理は物理的な流れる血をどうするかという問題も大きいけど、他にも体調不良や気持ちの浮き沈みなど、副産物もとても多い。来ると憂鬱、来なくても憂鬱。そして人によって月によって状態も変わってくる。現代日本の女同士だって、恥ずかしいとされ、そんなに語り合うことはないのです。ましてやインドでは。


パリー、綺麗で仕事できるお姉さん…一生ついていきます!!って感じですわ。。

印象に残ったセリフ
感情にまかせて叫ぶだけでは
笑いものになっておしまいだ
れちゃん

れちゃん