のむら

ペンギン・ハイウェイののむらのレビュー・感想・評価

ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)
-
この監督がまだ学生だった頃、僕がまだ中学生だった頃
彼は自主制作アニメを作っていてそれを自分はアホみたいに見てたなあ。
raintownもフミコの告白も面白くてずっと見てたなあ。
その製作者が数年後、監督になってまさか長編アニメーションをやるなんて思ってなかった。
そしてその時の雰囲気を存分に味わえた映画だったような気がする。
雨のシーン、外は暗く重苦しい雰囲気だけどどこか切ない空気が流れてて目が離せなかった。
そしてフミコの告白の時をはるかに超えるくらいの疾走感のあるシーンの数々。
見ていて息ができなくなることも数回。昔から見ていた人間としてたまらなかった。
しかしアニメの表現としてはとても良かったのだけれどストーリーとしてはあまり良いとは思えなかった。
大人の事情なのか無理に派手にしすぎた感もあったし中盤をもう少しカットしてお姉さんとの話をもう少し丁寧にしても良かったのではないかとも思う。
でも主人公の少し大人ぶりたい感覚や言葉に表せないほどのお姉さんへの気持ちなどなんだか苦しくなる感覚はたまらなかった。
そして蒼井優のお姉さん役はハマりきっていた。
小学生かつ大人ぶっている主人公には同級生とは全く違う''大人''を感じさせるお姉さんを上手く演じきっていた気がする。
最後に、もっと尖ったアニメを見たかったというのが正直な感想。
でも確実に2作目、3作目はこれを超えてくること間違いなし。
もう一度見に行ってしっかり噛みしめたい。
のむら

のむら