阪本嘉一好子

Man Push Cart(原題)の阪本嘉一好子のレビュー・感想・評価

Man Push Cart(原題)(2005年製作の映画)
4.6
Ahamd( Ahmad Razvi アーマド・ラズヴィ)は ニューヨークマンハッタンで、朝からコーヒー にベーグルを売っている。ブルックリンに住んでいるから、朝、1:55分に家を出て、コーヒー販売のカートを押して、ある一定の場所に停め店をあける。毎日これを繰り返している。彼は有名なロックスターであったらしいが、パキスタンのラホールでロックスターだった(?)か米国でそうだったかどうかここではわからない。彼は事故か何かで、伴侶を無くしてしまい、一人息子にも義理の両親サイドにとられたらしくなかなか会えない。彼の家族は彼女の死を彼の責任だと責め立てる。彼ももちろん彼女を忘れられなく、バルサロナからの女性からも関心をよせられたが、こころが動かない。お金をためて息子を取り戻し、一緒に暮らしたいようだ。この映画は大変薄暗い画面で、朝早くから働き夜遅く帰る姿や景色が主に映し出され、また、雨の日が多いし、夜、バー/カラオケなどにもいくシーンがあるので、内容を含めて全てが暗黒としている。それに、主人公の過去や情報も少ないから、言葉少ない会話のなかで勝手に想像するしかない。カートを盗まれた主人公だが、最後にまた立ち上がっていくように感じられるが、金が貯まるのだろうか?それに息子を取り戻したら、彼の心の悲しみは癒えるのだろうか。なんか、先が見えない映画だけど、ポジティブに想像するしかない。