原作既読。
「FUKUSHIMA50」は、素晴らしい作品。なのに、佳作にとどまったのは、各方面にソンタクし過ぎたから。
そしてこの「空母いぶき」は、本来は、ソンタク具合MAX。そうじゃないと公開できんはず、題材的に…
なのに、ソンタクせずに済みました。
なるほど、あの国じゃないのね…
ファンタジーなラストなど、100点満点の作品とは思いませんが、
防衛について、深く考えさせられました。
深く考えることができたのは、しっかりした映像表現に加えて豪華な俳優さん、登場人物の駆け引き等、結構頑張って作ったなあ、というのが感じられるからです。すんなり作品に入っていけました。
この作品の戦いはほとんどの場合、
不毛です。
日本にとってかなりイビツ。
守りたくても、守れん！
制約。
そしてこれは、けっこう現実。
シンゴジラは日本を縦断しても、
「なんか俺のこと、なかなか攻撃して来ないよなあ」
とは考えない。ゴジラだから。
でも、敵国は?
彼らもゴジラ並みに呑気ですか?
攻めるんだったら、勝つために、事前にそれなりの戦略を考えるでしょう。
その戦略が、
「あいつら、何しても、撃ってこね」
敵が日本の空母(言い方難い)を
被弾させても、なぜか日本は反撃出来ない。(信じられん)
だから、せっかく登場した潜水艦も、戦い方はストレスMAX。(信じられん)
その後も敵は容赦無く攻撃してくるけど、日本の攻撃は、敵への思いやりに溢れてます。 これが、おもてなしの精神なんですかね。(信じられん)
そしてなにより、この作品の最初の自衛隊の死者は、誰のせいなの?
愚鈍な総理ですか? 憲法ですか?
祖国の為に尽くした人ですけど。
日本をどう守るかは、人によっては見解が違うでしょう。
「戦争をしない」は素晴らしい。実際この国はそれを守ってる。自分、「ハクソーリッジ」でも書きましたが、戦争はホントだめ。
だけど、一方的に攻撃を受けて、日本滅亡はどうでしょう。
「それで構わん」って人、いるんですか?
日本の火力と、自衛隊のモチベーションが素晴らしいから、いぶきの甲板がやられても落ち着いてるけど、下手したら、先制攻撃によっては、それでは済まない。
大切な人が戦死して、初めて、こりゃアカンと思っても、
それは、
とてつもなく遅い。
かも知れません。
基本お気楽な国民性。
震災が起きないうちは、everything OK
なんです。
(その割に将来が不安で貯蓄率が高いという謎の気質)
