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子どもが教えてくれたことのERIのレビュー・感想・評価

子どもが教えてくれたこと(2016年製作の映画)
3.8
WOWOWの映画工房で紹介されていて絶対観るとチェックしてた「子どもが教えてくれたこと」。

アンブル、イマド、カミーユ、シャルル、テュデュアル。彼らは知ってる。この何でもない朝起きて友だちと遊んでママとハグするような、ありふれた毎日がとっても大切で特別だってこと。

恐ろしく自分の病気のことを説明できるし、自分の体は何をしちゃダメか知ってる。腎不全のイマドは自分でおしっこができないからお水は飲まない。動脈生肺高血圧症のアンプルはお芝居が大好き。走ったりはできないから、その時は友だちを見てる。骨髄の病気のカミーユは5歳で少し甘えん坊。サッカーが大好きだからクラブに通ってる。

腫瘍のあるテュデュアルはお花のことが詳しい。絵も上手だけど、モルヒネの治療のときは何だかうまく描けない。ピアノだって弾けるけど、学校に行きたい。皮膚がとっても弱いジャルルは、長く病院で暮らすジェゾンと親友だ。一緒に勉強をしたり、ゲームをしたりする時間が大好き。ライオンキングのハクナマタタをうたって、なんとかなるさって友だちを励ましたりする。

なんだろうまわりのお友達と何にも変わらない屈託なく笑っていたと思ったら、時々急に大人の顔で人生のことを教えてくれる。

病気だからって不幸なわけじゃない。友達がなくなったらもちろん悲しいけど、不幸とは違う。ってまっすぐにわかっていて。

できないこともあるけど、できることもたくさんある。やりたいことをやるの。生きているから。

素晴らしいドキュメンタリーだ。優しい気持ちをもらえる映画だった。愛がいっぱいだ。毎日はこんなにも愛おしい!

なによりアンブル、イマド、カミーユ、シャルル、テュデュアルの表情全てが何もかも愛おしいよ。
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