tanuusagi

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へのtanuusagiのレビュー・感想・評価

3.9
海外の映画やドキュメンタリーを見るたびに、「子どもや妻や夫を手放しに称賛して何が悪いんだ?」「心から美しいと思っていることを、心から素晴らしいと思っていることを堂々と伝えて何が悪いんだ??」とハッとさせられる。

どんなに前を向いても時折追い風を受けても、簡単にうまくいったりはしない人生。それを肯定し続ける力というものを、人は決して自力だけで得ることはできなくて、一朝一夕に得ることもできなくて。
「大丈夫、生きてていいんだし生きていける」と思える力は、3度の食事のように毎日自分の外部から取り入れ続けることでしか得られないというのに、“親バカ”という自虐を添えてしか我が子を称賛することのできない自分がとにかく情けなくなる。

肝心な時に(そもそも肝心さに気が付き、)必死になって愛と称賛を送れるダサいお父さんの素晴らしさには、「親」の多くが胸を震わせたと思う。
tanuusagi

tanuusagi