マ帆

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へのマ帆のレビュー・感想・評価

4.0
仕事帰りに思いつきで寄ってボロ泣き。久しぶりに帰りの電車で思い返してまた泣いてしまうような愛おしき映画を観た あ〜〜〜(;_; )
SNSの話というより、SNS発達で本当の自分を見つけづらくなった時代の改青春映画。8th grade(中2)が父親に「今日どうだった?」って聞かれて返す「別に」の中身を観れる映画って町山智浩のコメントは本当その通りだと思う。そして同時に全ての生きづらい/生きづらかった不器用人間に贈るデトックスムービーだった🌱
ケイラが近所のプールパーティーで友達の輪に入れず父親に迎えに来てって電話する疎外感半端ないシーンに「今日は自信を持つことについて話すわ」って自己啓発するケイラ自身のYouTubeが挟まれるんだけど、そのあたりどんなグロ映画よりキツくて目瞑った。生きづらい人はいつだって自分が反面教師なんだよな 、、で優しい距離を取ってくれるパパもバカなふりして声かけてくれた他人も皆恨めしく思えてくる。

本当に弱くなった時に素の自分でいさせてくれる誰かがいる、というのはすごく大事なんだけど、そういう時って何も大事に出来なくなったりするから1番良いのは素の自分を自分が好きでいる事。でもそれってすごく難しいし全く逆の事をしてしまうのが中二病。そんなに矛盾するならなんで人間って存在するんだろうか(超極論)。と色んなこと考えさせられすぎて自分で読み返しても何言ってるのか分かんないくらいなんだけど、A24の映画に出てくる女の子はリアルで共感できるしどの国でも悩む事は同じって何か嬉しくなるから好き!
あゝ思い返せば思い返すほどダッサいパパもライリーもよく分からないゲイブも皆大好き 。。

オバマが、アルフォンソ・キュアロンが、エドガー・ライトが、そして何故かあのアリ・アスターが年間ベストに選んだ映画だそうです。きっと性別も年代も関係なくどこか一つ必ず共感できる所がある話です。

‘‘クールでいてね あなたになるのが楽しみ’’
マ帆

マ帆