ぽんちゃん

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へのぽんちゃんのレビュー・感想・評価

4.1
客観的なイケてるになりたい。
イケてるってなんだよ。

13歳のケイラは無口で、イケてない部類に属する女の子。そんな彼女の中学生最後の1週間を描く。

SNSが生活に根付いた今の中学生がリアルに描かれている。ここまで、1人の女の子とSNSを題材にした作品は初めて。画面の中の全てのシーンに無理はなく、都合の良い話は起きないリアルがあった。それ故に、彼女の痛々さに胸をくすぐられこちらが少し恥ずかしくなっちゃうほど。

特に印象的なシーンは、物語中盤の誕生日会のプール。行きたくもないパーティに行くだけでも、頑張ってる!のに、水着でプールって。彼女の少し太めな体と猫背な背中が全てを物語っている素晴らしいシーンだった。

自分がなりたい客観的イケてると、自身が好きなものとのギャップ。自分自身に向き合い少しだけ前向きに成長する優しい映画でした。
監督の次回作が待ち遠しい。
ぽんちゃん

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