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鞍馬天狗 横浜に現る/鞍馬天狗 黄金地獄のchiyoのレビュー・感想・評価

3.5
2022/6/26
鞍馬天狗シリーズの26作目で、戦後の改題再公開版を鑑賞。戦時中の製作だったこともあり、ユダヤ人が悪徳商人として描かれている。そして、嵐寛寿郎演じる倉田が身を隠しているとはいえ、傘張りの内職のようなことをしていたり、サーカス団の外国人女性の買い物にお供させられたり、ちょっと冴えない感じ。が、ストーリーは贋金作りを絡めたサスペンスで、意外になかなか面白い。琴糸路演じるお力の盲目の設定も活かされ、彼女が開けてはいけない目で導火線を辿るシーンが本作の見せ場。ただ、本来は300メートル疾走しながらのアラカンの殺陣シーンが一番の見せ場だったはずだけれど、戦後のGHQの検閲で削除されてしまったのが本当に残念。あと、王大年演じる山本冬郷の存在感が凄い。
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