caramel

ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~のcaramelのレビュー・感想・評価

3.0
「ボディガード」で彼女を知った(当時小学生でした)身としては、彼女のことをスキャンダルにまみれたセレブのひとりとして見ていたし、そういう風に彼女の人生をある意味エンターテイメント的な話題のひとつとして、消費してきてしまったので、彼女が素晴らしい歌手であったことを改めて知りたくて(思い出したくて?)この作品を観ました。

亡くなったひとを急に美化するのは好きではないし、生い立ちや境遇は不幸もあったとは思うものの、やはり彼女自身の弱さがああいった最期を招いたとは思う。でも、「普通」の人間であるならば、やっぱり消費されること、彼女のように一家の生活の糧を担うことに耐え得る強さを持つなんて、並大抵のことじゃない。
彼女は飛び抜けた才能を持ちながらも、ひとりの人間としては言われているほどクレイジーでもなんでもなく、ただのひとりの人間だったのだろうと思った。

直接手をくだしていなくても、「世間」の目を受け入れて、乗っかってきたわけで、もちろん影響力でいったら比べるまでもないけれど、私も間接的に彼女を追い込んだひとりと言えばそうなのだろうと思うと、ボビー・ブラウンが悪いとかお母さんやお父さんがどうとかいう気にはなれなかった。

ただただ、彼女もクリッシーももう居なくて、でも彼女の素晴らしい歌声は残っている。とりあえず、Apple Musicで彼女の音源をダウンロードし、帰り道に聴きながらこれを書いてます。

ところで、「ドリーム」のケヴィン・コスナーは本当に素晴らしいと思ったのだけど、もしかしたら、あれもホイットニーあってこそだったのかな?と思わせるエピソードが挿入されていて、印象的でした。
もともとの彼のフラットさあってこその「ボディガード」だったとも言えると思いますが..
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