似太郎

外套と短剣の似太郎のレビュー・感想・評価

外套と短剣(1946年製作の映画)
4.7
【冒険王✈️】

意外と評価低いね。個人的には元祖『インディ・ジョーンズ』みたいなノリの単細胞なハリウッド映画として非常に優れたエンタメのように感じる。理屈抜きで楽しめる見本帖。

典型的な反ナチ映画だが、この際無骨なアクションとゲイリー・クーパーの漢気溢れる魅力で一気見させる痛快冒険譚として、開き直った感じのあるラング作品。脚本は『マッシュ』などで有名なリング・ラードナーJr.氏が担当。

ワーナーブラザース配給だから、かつてのラング作品にあったドイツ表現主義的要素が減って如何にもアメリカ的でワチャワチャした雰囲気がある。(だから物足りない、という訳ではない)。

ラングらしいスピーディーでキレの良いアクション演出が本作でも炸裂しておりどこを切っても神懸り的。これぞ娯楽映画!といった感じで少なくとも私としては他のラング作品と比べて劣っているとは全然思っていない。

むしろ絶頂期のスピルバーグやルーカスの原型を見た思いすらある。やはりゲイリー・クーパー主演作にハズレはない‼️
似太郎

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