わあ

外套と短剣のわあのレビュー・感想・評価

外套と短剣(1946年製作の映画)
4.0
暗黒街の〜と同時上映。
ハラハラドキドキは所々中だるみしたせいでそこまで感じなかったけど、もうメインの2人の演技とラストシーンだけで苦手な白米が3杯食える!

内容はスパイ物、でいいのかしら。主人公は原爆を開発している科学者なんだけど、原爆では人は救えない、という。人は壊すことはできるが創り出すことはできないと、りんごを例えながら言うのが、フリッツラングらしくて好き。主人公の雰囲気はこの人にしか出せないんだろうな。どことなくユーモアで、憂いを帯びたりもするし、男性的な魅力に満ち溢れている。
ヒロインは、ツンデレ。出会ったころはめちゃくちゃ怖いんだけど、二人っきりで過ごす間(どこのラブコメ)彼女の素顔が明らかになり、とってもとってもチャーミングで、かつかっこいい。

ラストシーンは鳥肌がたった。後日談がない、戦争も終わらない、希望を観客に託す終わり方だった。フリッツラングの締め方は最高だ。作った時代背景を考えるとなおアツイ。
映画の良さを感じさせてくれる良い映画だった。
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