ラボタモチ

告白小説、その結末のラボタモチのネタバレレビュー・内容・結末

告白小説、その結末(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

 この映画は女を描いた作品である。主人公はエマニュエル・セニエが演じていて、それを夫のロマン・ポランスキーが監督した作品である。
 映画を観ていると当初「ミザリー」を意識した作品と思ったが、実は全く違う内容であり、映画としては確かにミステリーの要素も見受けられるが、ストーリーとしては女流作家の心の葛藤を描いた作品である。
 【elle】(彼女)という女がこの映画のもう一人の主人公だが、これは主人公のデルフィーヌが自分で作り上げたもう一人の自分【elle】であって、実際には存在しない妄想から創作した女である。そのために彼女と会ったり会話したりする人物はデルフィーヌ以外誰もいない。居酒屋のボーイさえ、目を合わせないほどである。彼女は若くて常に美しく、行動的で強い女である。自分で創り上げたその彼女との闘い、せめぎ合いがこの映画(小説)の見所となる。
 さてその様に女を描いた映画であるが、ポランスキー監督が自分の妻を使ってどのように女を描いているのか、そこがこの映画のもう一つの見所となっている。
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