tristana

赤い禁猟区 ハードコアの夜のtristanaのレビュー・感想・評価

4.5
絶倫かつ心臓病というわがままキャラの夫に耐える陰で原宿のギャラリーで5万円の絵を買うと野良犬のように飢えた青年画家がセット。突然のバス事故に心臓病用のニトログリセリン、どんな劇物を与えられても淡々と自分の仕事を片付けて行く西村昭五郎。死んだ夫の愛人黒木玲奈さんの住民票から不意に転がり込んできた週3日の結婚、しかし感情に駆り立てられることのない息抜き程度の遊びにすぎない。鬼畜のような夫は嫌いだが特に強く憎んでいるわけでもなく、愛人に寄りかかりもしない空洞のような麻生かおり。ドアが開いていたから入ったぐらいのノリでなんとなく手を出した出来心の完全?犯罪の破綻する瞬間が美しい。ベッドに起き直り髪をかきあげて「どうしたの?」本人のカジュアルな犯罪感覚と同様にサラッと軽いトーンでエンド。夢だったのかな?
tristana

tristana