トム

チワワちゃんのトムのレビュー・感想・評価

チワワちゃん(2018年製作の映画)
3.3
●あらすじ
バラバラ殺人事件の被害者になったのは、看護女子学生のチワワちゃんだった。
遊び仲間だったミキは、チワワちゃんの事を周りに聞き回る。

●感想
モラトリアム

社会人になる前のパリピ(特に感受性高い部類)に刺さりそう。

「渇き。」が好きで、同じ匂いがしたので鑑賞。

EDM、酒、タバコ、セックス、エキゾチックなエモ顔俳優、そして
ぶっ飛んだ女。面白そうな要素はバッチリ。(薬物ないのは意外だったけど)
ぶっ飛んだ女がでるのは、現代の自暴自棄になってる若者の感情を投影し、代わりに暴れてくれるから作品として必要なんだろう。

チワワの本名を知ったのは死んだ後のニュース。グループの輪の中心だったのに関わらずみんなが知らなかった。ここら辺、大学生のうっすい上辺感思い出したな。

チワワちゃんの悪意のない輝き、純粋な笑顔、そこから感じるミキの劣等感、妬み。ここらの感情はどちらかというと女性に多い感じがする。
現実では、上辺では「可愛い」と言い合い、でも心の中では「私の方が可愛い」と思ってる人が多いと思う。そのような基本から素を隠してるからこそ、これらに繋がりやすいんじゃないかな。

チワワちゃんの本当は愛想のある笑顔の裏側は、愛されたいから、寂しいから、悲しいから、そういう風に感じた。愛嬌のある人ほど、裏の顔は悲しい顔をしている。これはリアルでも同じだと思う。

浅野忠信の現実を突きつける言葉が良かった。これ刺さる人には刺さりそう。

作品的には退屈には感じなかったけど、エモさ表すEDMカット以外に特に盛り上がりはなく終わったのが残念だなー。
トム

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