トム

正欲のトムのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
3.7
◯あらすじ
明日死んでもいいと考えている佐々木、
水に愛着を持つ桐生、
息子が不登校の検事・寺井、
男性恐怖症の大学生神戸、
何か影のある大学生ダンサー諸橋、
の5人をメインとした多様性をテーマとした物語。


◯感想
相手を理解せずに断定する事で、傷つけているかもしれない。だからこそ、相手を知り理解する事への重要性が感じられた。

社会は「多様性を認めよう」といい、どんなマイノリティでも認めようといった声がある時代。

私自身LGBT等の多様性には賛成している。
ただ正直、全てのマイノリティを認めるなんて綺麗事は言えないと思うのが本音だ。

理由としては、人に危害を加えるマイノリティも存在するからだ。

無害な性欲であれば正欲でいいし、
有害な性欲であれば正欲と処理してしまうのはまずいのではないかと思う。

例えば、小児性愛者による小児強姦や、殺人に性的欲求を持つ快楽殺人など、「他者に危害を加える」ことでしか欲を満たせないもの。

その性癖に産まれてしまったことは悲しく思うし、産まれたことを否定する訳ではなく同情するが、かといって他者を殺す、心を壊す行動に移す事はあってはならない...。

ここにおける解はないが、彼らが他者に危害を加えずに性欲をコントロールできるようになるしかなさそう...。現実的に言えば矯正施設で精神療法受けるしかないのかなぁ...。

ダイバーシティ時代、こういった議論は増えていくと思う。この性癖に産まれたのは本人のせいではないから、どうにかして社会が可能な限りケアできるようになると良いと思う。(快楽殺人に関してはどうにもならなそうだけど)

稲垣吾郎役の検事・寺井が言ってる事は分かるんだよね...。

息子に「小学校行くの辞めてYouTuberなる!」と言われれば自分も良い気はしない。

YouTuberとして成功するのなんて、一握りだし、せめて通信でも良いから他のスクールに通いながらYouTubeをやるのが良いと思ったけど、それもそれで同世代との色んな性格とのコミュニケーションができる機会の欠如は大きい。
まずは、虐められている要因を可能な限り聞いてあげて、転校させるとか決めてもいいのかもしれないね。
トム

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