花火のような青春映画。
冒頭でバラバラ遺体とか言うので、サスペンス映画かと思ったけど、そこは重要ではなく、死んでしまった、チワワちゃんの人となりをミキが回想していく話。
楽しい時間が永遠に続くと思った時が、終わりを示すサイン。
あっという間にグループに溶け込み、中心人物となる、気付けば行動のきっかけがチワワちゃんになっていく。爆発力があり、輝く魅力的な人物。同時にゴールドラッシュ、自爆テロと表現したように儚く散っていく一瞬だけの存在。脆く危うい人物でもある。
誰からも好かれるチワワちゃん、でも誰も彼女の事をよく知らない。本名すらも。
一緒にいる、よく行動を共にする、それだけで相手の事を知った気になるけどそんな事はなく、同じ人物を見ても、人や心情によって姿や印象が変わってしまう。
パッと見は楽しそうだけど、人との繋がりが薄っぺらい。空気を読んで合わせるだけ。濃密な時間を共有しながら、凄く関係が希薄。上辺だけの会話。踏み込んだ話が出来ない。
ありのままの自分をさらけ出すのは怖いけど、誰からも理解されないのはツライし、満たされない。
現代の若者の不安と焦燥感を描いた物語。