『桐島、部活やめるってよ』『紙の月』などの吉田大八監督の新作とありかなり楽しみにしていた。
大泉洋が主演かと思っていたら思ってたよりも松岡茉優が主人公だった。
今までの吉田大八作品のなかでテンポは最も早い。複雑な群像劇的な展開を見事に捌いてみせた監督の手腕はやはり確かなものだ。
興味が湧きにくい出版業界のいざこざをエンタメ色たっぷりに料理してみせた良作と言える。脇に至るまで完璧なキャスティングで、個人的には『本気のしるし』で先輩の女子社員を演じた石橋けいさん!素晴らしかった。安定の小林聡美、國村隼、リリー・フランキー…挙げてるときりがない。
こうした企業ものに近年当たりがなかったので題材としても新鮮で楽しかった。また新しいものが古いものを淘汰していく、というのではなく古いものの逆襲という面でも現代的なテーマを含んでおり流石。これは文句なしの快作!