けーすけ109

騙し絵の牙のけーすけ109のレビュー・感想・評価

騙し絵の牙(2021年製作の映画)
4.0
改革には少なからず痛みを伴う
しかしながら現状に甘んじていては成長出来ない
面白いと思う方向に進めば良い
利用出来るなら利用すれば良い


出版業会を取り巻く不景気と業界事情の闇
出版社の中で対立しながら競い合う構図
薫風社の中でも歴史を持ち
会社の柱でもある文藝誌部門と
対して廃刊危機にある雑誌トリニティ
を扱う文化誌部門が鎬を削る


トリニティの編集長速水(大泉洋)
小説薫風の編集者高野(松岡茉優)
彼らを中心に物語は動き出す


古き良きものを大切にそのままでと思う陣営と
伸び悩む今を憂い新しいことを仕掛ける陣営
どちらに偏り過ぎても会社は成長しないし
何より面白くない


例え行おうとしている事が
誰かを欺き騙すことになっても
それが成長に繋がるのであれば
たまにはそういう痛みも必要かも知れない


先見の目と愛を持って接する態度
選んでくれた事に対しての出来る限りの対応
騙すことは許されることでないのかも知れない
だがそれを乗り越えて次の歩みへと繋ぐ時こそ
自らの成長を感じられる時かも知れない
けーすけ109

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