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騙し絵の牙のyokoのレビュー・感想・評価

騙し絵の牙(2021年製作の映画)
2.9
大泉洋、タイカワイティティ的な説得力だけしかない顔面的作為を感じて今まで避けてきたが、、、

九人の翻訳家の時にも思ったことだが今時そこまで小説やブンガクに何かを左右をする引きはないでしょう。映画含めたクリエイター側のモノづくりの幻想を小説に重ねあわせている気がする。あと街の本屋さん幻想かなあ。ギターを担いだ少女がある本を尋ねるとか、作り手の願望にしか見えない。ワイドショーも斜陽出版社のお家騒動に注目しすぎでしょう。本の出版であんな記者会見あるか?

アクション映画ならともかくタクシーの運転手が007のようなバック走行をするのも雑。運ちゃんがあんな人が慌て避けるような走り方はしないでしょう。策士大泉感を出したいのか、直前にレディプレーヤーワンでも観たのか。しかし酔い潰れた部下をあんな見送り方するかな。

どのシーンでもそうだが会話初めでかける声がすごい舞台っぽくて、もうちょっと曖昧に少しずつ近づきながらふわっとしゃべるんじゃないかと思う。

話として佐藤浩市や佐野史郎がもう少し悪そうに見えないと盛り上がらないと思うが、引っ掻き回してるオレ!大泉洋!って言う風にしか見えない。正しい結果のためなら経過で人を騙していいのかの詰めが甘い気がする。あと「おもしろさ」至上主義を登場人物が標榜するのはなあ、心意気よしだがまあこの映画は?とブーメランになるよね。

銃器が好きなモデルって設定もなあ、狙いすぎてるような。

美しい星は設定からぶっ飛んでるからはまれたし
桐島はそもそもゴドーを待ちながら風の舞台劇な形なのでセリフ感も感動できるし
紙の月も結局は宮沢りえの内面の話なので納得できたがこれはキツい

國村は筒井康隆御大に見えるw
國村ちゃんキャワワとエライザちゃんキャワワでなんとか観れた。

終盤でモグワイみたいなポストロック的な曲がなかなかカッコよかった。

絵図書きましてん!とは言うが死人が出る可能性もあったわけで偶然性に準拠しすぎてる。
新しい価値観、古いもののよさ、も一つのテーマだと思うが、今っぽいのはあのマネージャーくらいかな。
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