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旅のおわり世界のはじまりのゴロウのレビュー・感想・評価

旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)
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カメラの前に立つレポーターとして、仕事仲間と接する働く女性として、異国の街を1人歩く少女として、ホテルの部屋で彼氏を想う恋人として。一見、殻に閉じこもっているように見えて、コロコロ変わる纏う雰囲気の切り替えが凄まじい。
警戒心の強さ、不信感、気持ちの浮き沈みがリアルすぎて、観ていて疲労を感じるほどだった。街の人々の視線や好奇、その中を歩く眼差しがとても印象的。外国歩いたことある人なら余計伝わるはず。特にアジアって空気独特だよな。

「そんなに私たちがこわいですか?」
「私たちのことを何も知らないのに」
これって、海外に限ったことじゃなくて、同じ日本人同士でもいえるよな。すごく、心にずっしりきてしまった。

わたし、あっちゃんの演技が好きで、そこそこ作品は観てきた方なんだけど、これはかなりおすすめしたいなぁ。
あっちゃん好きな人にじゃなくて、あっちゃんの演技を知らない人に観てほしい。
そして、私は芸能人の彼女もプライベートの彼女も、もちろんすべて知っているわけじゃないが『素の前田敦子』を垣間見れる気がしてとてもすきだ。
アイドル時代の生き辛さっていうか、呼吸のしにくさっていうか、それがなんかあるんだよねぇ。
これが素であるのか、素を演じているのかわからないくらい。

あと加瀬亮も最高っすよ。あとテルムも。
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