sachi

西遊記 女人国の戦いのsachiのレビュー・感想・評価

西遊記 女人国の戦い(2018年製作の映画)
4.0
11

前作の白骨夫人の出来が素晴らしかった。それに較べると恋愛を中心に置いた為かおとなしめではあるが、今回も面白かった。シリーズ物ですが、それぞれ単独で見ても大丈夫です。

子を宿す「子母河」の水をうっかり飲んでしまった三蔵と八戒が妊娠。原作では子を産むなどあり得ないと悟空に「落胎泉」の水を持って来させてさっさと堕胎してしまうが、この映画では恋愛を絡めつつ現代的な解釈を施し、観客の堕胎への抵抗を回避させている。

そもそも色に弱いのはもっぱら八戒の役割。三蔵は女性に色事で近づかれるのを極端に嫌う人なので恋愛などもっての外で、そこが面白味でもあるのでこのお話は微妙なところ。この映画の主張するところは首肯するしかありませんが、西遊記に恋愛は望んでいないんだよなあ。悟空の三蔵への思いは期待通りで最高ですが。

次作があれば紅孩児編になるようなのでめちゃくちゃ楽しみです。しかし三蔵のウィリアム・フォン、美形だなあ。アーロン・クォックも美形だけど悟空役なので目立たない。一作目はドニー・イェンが悟空でアーロン・クォックは牛魔王だったんですよね〜。

このシリーズは中国制作だけに、沙悟浄が黒いとも青いとも言えない肌の色など原作イメージに近い。日本では河童ですが、これは水の妖怪を日本人向けに置き換えたもので、沙悟浄は河童ではありません。
sachi

sachi