えいこ

ビリーブ 未来への大逆転のえいこのレビュー・感想・評価

ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)
3.7
性差別を前提とした法律や判例が200近くあったことに驚く。1970年代ならそれもそうか。冒頭からのスーツ姿の男性の群れに圧倒される。これは今でもそう変わらない東京の通勤風景のイメージ。

その男性の群れの中に、女性が混じるとひときわ目立つ。ルースが、不躾な視線とステレオタイプの押しつけをものともせず、努力と才能で教授から認められていく様子は小気味よい。どんなに優秀でも、子持ちの女性の就職は当然難しく、様々な壁が一気に出現する。相当周りから浮くであろうが、当時から考えると驚くべき理解者である夫の存在がそれを支える。かなりの出来過ぎ感。娘とのちょっとした諍いも、プラスに作用してさらに盛られていく。素敵な家族に支えられ、ルース本人もとても素敵なのだが、苦悩や挫折の描写が少ないため、ドラマとしては少し物足りないかな。

ご本人が最後に少しだけ登場してたが、とてもチャーミング。ドキュメンタリーをぜひ見たいと思う。
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