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グラインドハウスのFancyDressのレビュー・感想・評価

グラインドハウス(2007年製作の映画)
4.6
「グラインドハウスUSAバージョン」
…USAバージョン(二本立てバージョン。)本来のグラインドハウスという意味からすれば、二本立てバージョンの方が正しい上映形態である。

ロドリゲスの「プラネット・テラー」も悪くはないのだが、タランティーノの「デス・プルーフ」が、奇跡のような映画だったので、ぶっ飛んでしまった。映画の神様が、おりてきたような映画。つまり、滅茶苦茶、面白くてぶっ飛んでいる映画だったのだ。間違いなく、タランティーノの最高傑作だろう。

これなんだよ映画っていうのはという感じの映画。突き抜けちゃってるよね!もう、これ観ちゃうと、その辺の、日本映画とか観れなくなるよ。

まぁ、サイコーのセックスしてるような映画です。

ジュークボックスから、ジョー・テックスがかかったり、デ・パルマの「ミッドナイトクロス」に使われた曲、ピノ・ドナッジオの「サリー・アンド・ジャック」がかかったり、エンディングはフランス・ギャルの歌っていたゲンズブールの曲をエイプリル・マーチがカバーした英語版「娘たちにかまわないで」だったり、相変わらず、タラちゃんの選曲もサイコーです。

そしてなによりも、御大・ラス・メイヤー監督の「ファスタープッシーキャット・キル!キル!」へのオマージュだということは、映画好きが観れば明らかだ。それが、なによりも私は嬉しかったりする(アクションとバイオレンスとエロで、女の子が何人か出てきて、しかも、滅茶苦茶、その女の子たちが強かったりする映画なんてサイコーでしょう!それ以外に何がいるのって感じよ。)。


ちなみに、グラインドハウスとは、60年代〜70年代のB級映画ばかりを2〜3本だてで休憩なしでCMを挟みつつ上映していた劇場のことを指す。ようは、エクスプロイテーション映画(低予算映画)ばかり上映していた映画館ね。

グラインドとは、本来、騎乗位での女性の、しゃくりあげるような腰の動きのことである。のちに、ストリッパーのダンスに取り入れられたので、ストリップ劇場は「グラインドハウス」とも呼ばれるようになった。

ちなみに、ロドリゲス監督の「プラネット・テラー」は、ストリップ劇場でストリッパーが踊っているシーンから始まる。

はっきりいうと、ピンク映画館なんていうのは、最後のグラインドハウスなのかもしれない。
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