このレビューはネタバレを含みます
監督が両親に捧げた作品。
孤独になってでも貫いた愛、他の愛を知りながらも互いを想う愛。
奔放なズーラの可愛らしさと、歌声にすぐに魅了される。
戦争下において、歌がどれだけ人の心を救い強くしたのでしょう。
けれどその歌が利用される現実もあった。
シーン毎に違う二人の時間の濃密さ。
観ている私も心が揺れた。
二人が繋いだ音楽は時に切なく、時に激しく気持ちを突き動かす。
印象的、且つ忘れたくない構図がたくさんあった。
人が去り風景だけが映るシーンに想像を巡らせるのがとても楽しい。
なびく草原と、二人の愛の終着点に涙。