ねこまつり

ブラック・クランズマンのねこまつりのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
3.2
潜入操作には緊張感があるし、ラストはそれなりに爽快感がある。しかしエンターテイメントとしては、多少ベタでもバディやチームが結束したり、仲の良さを見せつけたりするシーンがもっと欲しかった。
政治や思想的な話はどの勢力も正しげに語るが、それを暴力に訴えたらそれはもう全てゴミである。本作はKKKが分かりやすい敵として登場し、主人公が黒人なので黒人側に肩入れしてしまうが、黒人側の重要人物クワメも(作中で実行はしていないものの)武力蜂起を示唆しているので、決して正義とは言えない。

余談になるが、本作を観ていま現実世界で起こっているBLMに安易に共感するのはやめてほしい。あれはただの暴動あるいは破壊、略奪に過ぎず、むしろ相互理解を阻害するものに他ならない。反差別を笠に着ている分、ある意味KKKよりも質が悪いとすら言えるものだから。
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