こナツ

存在のない子供たちのこナツのレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
3.9
月並みだけど、この作品を観れて、こういうことが世界のどこかで起きていると知れてよかったと心から思う。
扱う題材に反して見易くまとまっており、人の視野を広げてくれる貴重な作品。

ゼインやヨナスはもはや演技じゃないよな。最後の笑顔は口だけが笑っているように見えて少し怖かった。

「世話できないなら産むな」
自分の子供にこんなこと言われたら、一体どんな気持ちになるだろう。責任の所在は親か、はたまた国か。

昔TVでよくやっていたビンボー大家族の特集を観て、大変だと嘆くならそんなにつくらなきゃいいのにと常々思っていた。その苦労ゆえに得るものもたくさんあるのだろうけど。
いくら少子化が進んでいるとはいえ、この作品を観た後で、余裕がないので子を持たないという選択をする夫婦を、誰が責められるだろう。

105/2021
こナツ

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