お耽美主義

存在のない子供たちのお耽美主義のネタバレレビュー・内容・結末

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「大人たちに聞いてほしい。世話できないなら産むな」。これほど単純明快な事実もないだろうに、それを子どもに指摘される大人って本当に大人なんだろうか。子どもを持ったからといって大人になれるとは限らない。

この映画の背景には深刻な社会問題があることは承知しているし、決して個人だけに責任がないことは理解していても、子どもに対して無責任な両親に何度も怒りが込み上げてきた。結局のところ、子どもを作る作らないの選択が出来るのは社会でも子ども自身でもなく親しかいないんだから、直接的な責任は親にあると思う。
そもそもの話、親のエゴのために、「本人の了承も得ずに」意思を持った人間を作る行為自体が「罪」な気もする。だからこそ、その罪滅ぼしとして子どもを育てるのは親として必要最低限の義務なんじゃないのかな。

子どもを物みたいに扱っておいて泣いてる母親も、産まなきゃよかったって言ってる父親も、その場所が地獄だって分かってたならどうして子どもを作ったんだろう。お願いだから被害者面をしないでほしい。
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