柴犬

存在のない子供たちの柴犬のレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
4.5
"世話できないのなら産むな。"

貧困と絶望と命の証明。

身分証明もない。出生届もない。生まれてからずっと地獄で生きてきた。なぜ産んだ?と12歳の少年が自分を産んだ罪で親を訴える程の過酷な現実と、貧困家庭の末路を描いた映画。


実際のストリードチルドレンを主人公に抜擢し、そのシーンの大半が台本も指示もない自然な生活を撮影しているだけに、

一つの表情に、一つの言葉に息が詰まるような重苦しさと、病院でもらう治療薬からドラッグを作る様に強くたくましい生を感じるほど、

生と死を近くに感じるような映画。

後半からずっとすすり泣きが劇場を埋め尽くしてるし、今の現状にまだまだ終わりが来る日は遠いことが分かっていても、ラストカットだけはひたすら温かい。

一人でも多くの子が、、、という監督の想いが届いて欲しい!
柴犬

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