ぷち

アメリカン・アニマルズのぷちのネタバレレビュー・内容・結末

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーには全く興味湧かないが
バリーコーガン見たさに見てみた
とっても残念なばかりの実話
映画としてよくできていた

退屈な毎日を他のせいにして
この鬱屈や不満は何かが足りないせい
何者かになるには、周りと同じ事をしていてもなれない
彼らの共通点は孤独で独りよがりなところ
人間的な魅力に欠け、本物の友情や肉身以外からの愛情に恵まれない、自分の価値に不安を持つ孤独な人間には、自分の価値を証明したいあまり判断が歪みがちになる

特に困ってもいない日常なのに目の前の事に真摯に取り組むだけでは満たされない
このままではいけないと思っている
新しい事を能動的に情熱を持ってやって
何かブレイクスルーしたいのだが
既に判断力が歪んでいるので
基本的な事がはじめから欠けている

自分の価値さえ実感できれば
盗みも脅しもして構わない
という誤魔化し
そんな原則で行動して社会からも
自分の良心からさえも認められ、受け入れられるわけがない
永く続けられる原則なはずもない
いずれは破綻するのが確実な論理
仲間も自分も大切にしない
偽物の協力関係

映画を参考にして犯罪犯すんじゃないよ
ゲームじゃないんだから人を気絶させ抵抗させなくして「無効化」とか言うな💢
こういう感覚がすごくキライ
ゲーマー世代の若者にありがち
現実と仮想世界を混同し、軽く捉えすぎる

足がつくデジタルタトゥーを残しすぎ
オツム疑うレベルで成功すると思っている適当さ加減が遊び感覚でしかない
学生である自分のメアド使って図書館見学予約してるし
素顔で何度も見学に通っては防犯カメラに記録されたろうし

グラサン黒手袋老人といった不自然に共通する変装グループが若者の大学図書館を訪れ、悪目立ち

盗んだ物も、鑑定書がないとさばけないからと、真っ当なNYサザビーズに盗品持ち込んで鑑定して貰おうとは?
相手はプロ中のプロだよね?窃盗がニュースになってるのにバレないと?
ノコノコ泥棒本人(金持ちぶった着こなしも不自然な正装の若者たち)が大変な価値ある品を持ち込んで注目浴び、うっかり自分のいつもの携帯番号を渡してしまって身バレ確実だし

一番乗り気でしつこかったウォーレンも、遊びの一環なのだろうが、盗品をさばくNYやオランダの相手との怪しい作り話で仲間を騙しつつ、誰もその嘘に気づけなかった
今諦めて10年後後悔しないのか?
と詰め寄るしつこいウォーレン

何を後悔するのか?
1200万ドル(約12億円)の40%を4人で分け1人1億2千万円手に入れない事を?
盗みを成功させ売り払う非日常の刺激が得られない事を?

山がデカく自分が只者でないと錯覚さえできれば何でも正当化できるのか?
金さえあれば自分の価値への悩みは解決するのか?
不相応に手に入れた金を未熟な人間が身を滅ぼさずに対処できる器はあるのか?
強盗という人として姑息な恥知らずの行為が、その後の人生の何の糧になるのか?

いろいろ考えさせられた
ぷち

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